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弁護士が解説「浮気の証拠取得を自分でする場合と第三者に依頼する場合の違い」

弁護士が解説「浮気の証拠取得を自分でする場合と第三者に依頼する場合の違い」

『弁護士が証拠を確認する際に見るのは、写真や動画の内容だけではありません』
その証拠が、『誰が・どの立場で・どのように取得した』ものかも重要な判断材料になります。

浮気・不倫の証拠について、弁護士が最初に確認するのは、「その証拠が、法的手続で使える状態にあるか」という点です。
その点が整理されていなければ、証拠として扱うこと自体が難しくなる場面があるからです。

目次

弁護士が扱いに困る浮気の証拠

弁護士が扱いに困る浮気の証拠とは

弁護士が実際の相談・裁判対応の中で、よく直面するのが次のようなケースです。

写真や動画は確かに存在する。
しかし、「いつ・どこで・どのような経緯で撮影されたのか」裁判で一貫して説明できない。
問題なのは、写真や動画の内容そのものだけではありません。
取得経緯を説明できないことが、証拠として使い切れない要因になります。

この点が、「探偵社による調査」と「当事者自身による証拠取得」で、裁判上の扱いに違いが生じる理由の一つです。

なお、探偵社に調査を依頼する場合は、費用・調査内容・報告書の水準が事業者ごとに大きく異なるため、慎重な検討が必要です。

証拠取得方法による実務上の違い

証拠取得には、当事者自身が行う方法と、探偵社に依頼する方法があり、それぞれに特徴があります。

【1】取得者が「当事者本人ではない」ことの意味

当事者ご自身が取得した証拠については、次の点が問題になることがあります

  • 感情的な対立関係にある当事者による取得である
  • 取得経緯について、相手方から強く争われやすい
  • 証拠の客観性が問題視されることがある

一方、探偵社・興信所による調査は、『第三者の立場から事実を記録する形式』であるため、客観性を前提とした説明がしやすい場合があります。

もっとも、当事者自身が取得した証拠でも、適法で、取得経緯が明確であれば、有益な証拠になり得ます。

【2】取得の経緯を「説明できる形」で整理できるか

弁護士は、裁判提出にあたり、

  • どの日時に
  • どの場所で
  • どのような行動が確認されたのか

を、証拠に基づいて説明する必要があります。

探偵社による調査では、『日時・場所・行動が時系列で整理された報告書』が作成されることが一般的です。
この点は、弁護士が説明を組み立てる上で大きな助けになります。

もっとも、ご自身が証拠を取得される場合でも、撮影日時・場所・状況をメモとともに整理しておくことで、同様の説明が可能です。

これは、証拠の内容そのものではなく、『証拠を裁判で使える形に整える上での違い』です。

【3】証拠資料の形式が整理されているか

探偵社・興信所の調査報告書は、

  • 調査日ごとの記録
  • 客観的事実を中心とした記載

といった構成が取られることが一般的です。

弁護士実務では、形式が整理されている資料ほど、確認・整理がしやすいという特徴があります。
これが、適切に作成された調査報告書が「証拠として安定して評価されやすい」とされる理由の一つです。

※ただし、調査報告書の構成や記載の丁寧さは、探偵社ごとに大きく異なります。

【4】適法性を前提とした取得が意識されているか

証拠は、内容だけでなく、取得方法の適法性も確認されます。
探偵社による調査であっても、違法な方法で取得された証拠は、使用できない、または評価が下がる可能性があります。
探偵業法に基づき届出を行っている探偵社は、適法性を前提とした調査を行う立場にあります。

もっとも、違法な調査を行う事業者も存在するため、探偵業届出番号の確認など、事業者選定には注意が必要です。

当事者自身が証拠を取得する場合でも、適法性を十分に意識して行動することで、有益な証拠を確保することができます。

【5】弁護士が「そのまま使える」形で情報が整理されている

適切に作成された調査報告書は、

  • 証拠の選別
  • 主張書面の構成
  • 裁判提出資料の整理

といった場面で、そのまま利用しやすい資料になります。
この点が、探偵社の調査報告書が実務上扱いやすいとされる理由の一つです。

もっとも、当事者自身が取得した証拠であっても、日時・場所・状況を記録した資料(メモ、写真、動画等)を整理して提出すれば、同様に使用できます。

取得方法ごとの整理

当事者自身が取得する場合

  • 費用を抑えられる
  • ご自身で証拠を管理できる
  • 取得経緯を自ら説明する必要がある
  • 記録の整理を自分で行う必要がある
  • 適法性について十分な注意が必要

探偵社・興信所等に依頼する場合

  • 取得経緯が調査報告書として整理される
  • 客観性の点で説明しやすい場合がある
  • 費用がかかる(数十万円~)
  • 探偵社の品質に大きなばらつきがある
  • 悪質な事業者も存在するため、選定には注意が必要

どちらの方法が適切かは、事案の内容・予算・状況等により異なります。
多くの場合、まずはご自身で可能な範囲で証拠収集を試み、必要に応じて探偵社への依頼を検討するという段階的なアプローチも有効です。

探偵社に依頼することの位置づけ

  • 探偵社や興信所に依頼すれば必ず有利になる
  • 調査結果が必ず証拠として価値が高くなる
  • 探偵社に依頼しなければ不利になる

というものではありません。
あくまで、証拠取得方法によって生じる違いを整理したものです。

適切な証拠収集がもたらす効果

適切な証拠収集がもたらす効果

適切な方法で証拠を収集し、法的観点から整理・評価することで、

  • 証拠不足による請求断念を避けやすくなる
  • 不要な追加調査を減らせる
  • 交渉・調停・訴訟への移行がスムーズになる

といった効果が期待できます。
これは、当事者自身で取得した場合でも、探偵社に依頼した場合でも共通です。

注意事項及び免責事項

  • 本記事は一般的な情報提供を目的としており、探偵社への依頼を推奨するものではありません。
  • 証拠収集の方法や探偵社への依頼の要否については、費用対効果も含めて慎重に判断する必要があります。
  • 探偵業法に基づく適法な探偵社による調査を前提としています。
  • 探偵社の選択・契約は依頼者ご自身の判断と責任で行ってください。
  • 個別事案によって判断が異なりますので、弁護士にご相談ください。
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